便失禁の細胞治療薬(漏出性失禁)
ICEF16
便失禁の患者さんのうち、およそ半数は漏出性失禁に苦しんでいます。切迫性失禁とは異なり、受動失禁患者さんは排便の切迫感を感じないため、知らないうちに漏れてしまう場合があります。この疾患では多くの症例で内肛門平滑筋の機能不全が起こっています。
現在の治療法には、食生活の改善などの行動療法があり、この治療で効果が見られない場合、バイオフィードバックなどの療法に移り、それでも効果がみられなければ、下痢止め剤ロペラミド等の薬剤により治療を行います。こうした治療でも十分に効能がみられなければ、電気刺激装置や人工肛門括約筋等の侵撃的な治療を行うことになります。しかし、これらの治療では様々な併存疾患を起こすこともあります。あらゆる治療法を試しても改善が見られない場合には、必要に応じて人工肛門形成を行います。これは人為的に直腸の出口を腹壁に形成する外科手術です。こうした治療では満足のいく治療効果が得られ無いことも多く、効果的で確実な治療法の需要は非常に高いです。
患者さまご自身の骨格筋細胞による細胞治療は、漏出性失禁にも大変有望な治療法になり得ると考えています。ICES13 や ICEF15 を括約筋に注入する治療とは異なり、ICEF16 では漏出性失禁の原因である損傷した平滑筋を治療します。平滑筋の生検による採取は非常に難しいため、骨格筋から最適な前駆細胞を分離し、平滑筋細胞に分化させる必要があります。この分化技術はIn vitro 及び In vivo の試験でも実証済みであり、特許出願中です。
Development Status ICEF16
前臨床
臨床
承認
ステータス
前臨床
臨床
承認
ステータス
前臨床
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